どうも。管理人のガスかえ太郎です。
今回は、スプレー缶に含んでいる引火性ガスで爆発した事故を紹介します。プロパンガスが原因ではありませんが、二次災害でプロパンガスにも着火した事故です。
目次
事故の概要
2018年12月16日20時30分頃、北海道札幌市豊平区で発生したガス爆発事故です。
アパマンショップ平岸駅前店等が入る雑居ビルで爆発が発生し、ビルは木っ端微塵に吹き飛び、隣接する居酒屋「海さくら」が倒壊炎上しました。
その他周囲の建物のガラスが割れる等の被害があり、計52人が負傷（内１名が重傷）しました。爆発は15km離れたところでも聞こえたといいます。火災は6時間後に沈下しました。
事故の原因はプロパンガスではなかった
アパマンショップの店内で、除菌消臭スプレー「ヘアシュ」120本を廃棄するために室内に噴射していました。このスプレーに含まれるガスは引火性のため、部屋いっぱいに噴射後は危険な状態となっていました。そして、湯沸かし器のスイッチを入れたことが着火源となり爆発が起きました。また、この爆発後、プロパンガスボンベの連結ホースが外れたと思われ、ボンベのガスに着火しました。
「ヘアシュ」室内廃棄作業の参考画像をこちら↓
ちなみに、昼間は外で廃棄していたので、爆発することはなかったそうです。イメージ画像はこちら↓
着火したプロパンガスボンベは計７本
着火したと思われるプロパンガスボンベはこちら↓
2chの情報によると、右◎の位置にプロパンガスが50kg5本（海さくら）、左◎の位置に20kg2本と思われます。
除菌消臭スプレー「ヘアシュ」とは何なのか
ヘアシュとは、入居者から入居前に消臭代として2万円ほど徴収して、散布するはずのスプレー缶です。
ちなみに、今回の事件で、「消臭スプレーを使用せず廃棄していたのではないか」という詐欺疑惑が浮上しました。
アパマンの爆発はこういう事か
1.本部から消臭除菌のノルマを課される
2.作業を委託せず営業マンが行うよう本部が指示(利益率上げる為)
3.ほぼ全ての契約に消臭除菌代を強制的に入れる
4.繁忙期だと営業マンが動けない
5.実際は作業出来ない契約が増える
6.バレたらマズイので辻褄合わせする為ガス抜き— 内藤譲二@Knight George (@misachi01) 2018年12月17日
ヘアシュの引火性物質はDME！
ヘアシュの成分を見ると、プロパンガスではなくジメチルエーテル (DME) でした。スプレー缶にはよく使用されるものですが、爆発範囲（大気中に存在した場合に着火源があると爆発する濃度）が3.4～27vol%と、プロパンガスよりも広く危険な成分です。ちなみにプロパンガスの爆発範囲は2.1～9.5%になります。
被害状況は不幸中の幸い：重傷者は１名のみ
５２名が重軽傷を負いました。（重傷者は１名のみ）
アパマンショップ：２名（１名重傷）
海さくら平岸店：４４名
ファミレス：２名
住宅：１名
乗用車：１名
歩行者：１名
消防隊員：１名
建物は、アパマンショップのビル他、周囲の建物や自動車への被害があります。
爆発前
爆発後
札幌市豊平区の建物爆発では、２００メートル以上離れたマンションの窓ガラスが爆風で割れるなど被害は広範囲に及んだ。専門家は衝撃波を伴った「爆轟（ばくごう）」という現象が発生した可能性を指摘。爆発が大規模になったことについては、不動産仲介業者店舗内で、除菌消臭用スプレー缶の可燃性ガスが大量に噴射されたことに加え、店舗内部に階段がなく気密性が高くガスがたまりやすい構造だったことなど、複数の要因が重なったとみる。
緊急時にはすぐプロパンガス会社に連絡できる体制を
このような事故の際には、すぐに警察・消防・救急車のほかに、プロパンガス会社に連絡できるよう連絡先をメモしておくことをオススメします。
もし、プロパンガス会社に不満がありましたら、「プロパンガス会社を変更する」という選択肢もあります。
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